フルティフォーム
1.フルティフォームについて
フルティフォームは、2013年に新しく吸入ステロイドと気管支拡張剤の組み合わせとして発売開始となった喘息治療の配合剤です。吸入ステロイドとしてすでに広く使用され、炎症を抑える効果のある吸入ステロイドのフルチカゾンと、効果の立ち上がりが速く、効果が用量依存性で24時間持続するホルモテロールフマール酸との組み合わせです。
また、エアゾール製剤であることが大きな特徴の1つで、吸入力に関わらず呼吸機能の低い患者さんにも吸入できる可能性があります。ほとんどの患者さんはスペーサーなしに使用できますが、タイミングが合わなかったりうまく吸入できない患者さんではスペーサーが必要です。特に高齢者など特に呼吸機能の低下した方では、スペーサーが必要になるかもしれません。操作は押して吸入するだけと簡単ですが、高齢者や女性など缶を押す力が弱い患者さんに対しては、「フルプッシュ」という専用の補助具が用意されています。従来、エアゾール製剤は器具の操作と吸気とタイミングを合わすことが難しかったのですが、この薬剤は噴射の速度が遅いため、従来のエアゾール製剤と比べ同調が多少うまくいかなくても、口腔そのものがスペーサーの役割を果たすと言われており、吸入しやすくなっているのが特徴です。
2.フルティフォームの使い方は?
3.製品の種類
フルティフォームは、正面にカウンターが付いており、色と数字で残量を確認できます。
お薬の用量に合わせ2種類の用量設定があります。
出典:
岩永賢治、東田有智.【喘息予防・管理の最新の話題】吸入療法の最新の話題.日本胸部臨床73巻7号2014年7月駒瀬裕子.【新薬展望2015】(第Ⅲ部)治療における最近の新薬の位置付け〈薬効別〉新薬の広場、気管支喘息治療薬.医薬ジャーナル.Vol.51,S-1,2015/p507
綿谷奈々瀬、東田有智.【喘息予防・管理ガイドライン2015 改定のポイントと今後の展望】喘息の薬物コントロール成人気管支喘息の長期管理における薬物療法段階的薬剤投与プランの実際 新しいICS/LABA製剤の登場とその使い分け.Prog.Med.35:1561~1565,2015