シムビコート(ジェネリック名 ブデホル)
1.この薬の効果は?
シムビコートは、気管支拡張剤と、抗炎症作用を持つステロイド剤の両方を含んだ吸入剤です。気管支を拡げるホルモテロール(β2刺激薬)と炎症を抑えるブテソニド(ステロイド)が入っています。ホルモテロールはすばやく気管支を拡げるため、ゼーゼーヒューヒューといった辛い症状を速やかに緩和します。また、ブテソニドはステロイドの中でも安全性が高く、妊娠中の方や、小児にも使用されている薬です。(パルミコートのページを参照してください)その2つが合わさって1つになったものがシムビコートです。最近ジェネリック薬が発売されました。コスト面から当院ではジェネリックのブデホルを採用しています。先発薬を希望される方はその旨伝えてください。
気管支喘息と慢性閉塞性肺疾患次の病気の人に処方されます。
この薬は、毎日規則正しく使用(定期吸入)する薬ですが、喘息発作時には別の薬を使用する患者さんと、喘息発作時にもこの薬を使用(追加吸入)する患者さんがいます。
2.この薬の中身と形は?
販売名 | シムビコートタービュヘイラー30吸入 | シムビコートタービュヘイラー60吸入 |
---|---|---|
有効成分 | ブデソニド/ホルモテロールフマル酸塩水和物 | |
添加物 | 乳糖水和物 | |
外観 |
3.使い方?
この薬は吸入薬で、飲み薬ではありません。吸入薬です。
使用量および回数
使用量は、症状などにあわせて、医師が決めます。
通常の使用量および回数は、次の通りです。
気管支喘息の治療に使用する場合
定期吸入にのみ使用し、発作発言時は別の薬を使用する患者さん
定期吸入の一回量 | 通常1吸入、症状に応じ最大4吸入まで |
---|---|
定期吸入回数 | 1日2回 |
1日最大量 | 合計8吸入 |
定期級入に加えて、発作発現時にもこの薬を追加吸入することがあります。医師の指示に従ってください。
定期吸入の一回量 | 通常1吸入、症状に応じ最大2吸入まで |
---|---|
定期吸入回数 | 1日2回 |
喘息発作時の追加吸入方法 | 1吸入行い、数分経過しても発作が持続する場合は追加で1吸入します。 必要に応じて定期吸入と合わせて最大8吸入まで繰り返すことができます※※ 定期吸入に続いて追加吸入を行う場合は、定期級入と合わせて8吸入までです。 |
1日最大量 | 通常合計8吸入 医師の指示がある場合、一時的に合計12吸入※※ 1日8吸入を超える場合は受診して下さい。 |
慢性閉塞性肺疾患の症状の改善に使用する場合
定期吸入の一回量 | 2吸入 |
---|---|
定期吸入回数 | 1日2回 |
シンビート®タービュヘイラー®を使用される患者さんへ
薬の残量・終了の目安
シンビートコート®吸入回数チェックシート
- 使用をし忘れた場合はどうすればいいの?
2回分を一度に吸入しないでください。気付いたらすぐに1回分吸入してください。ただし、吸入する時間が近い場合は1回とばして、次の時間に1回分吸入してください。 - 多く使用(過量投与)してしまったらどうすればいいの?
この薬を過量に投与すると、からだがだるい、吐き気、嘔吐、力が入らない、食欲不振などの症状があらわれることがあります。このような症状が現れたら、直ちに医師に受診してください。 - 保管方法は?
直射日光と湿気を避けて室温(1~30℃)で保管してください。
使用後は必ずキャップを閉めて保管してください。
マウスピースが汚れた場合は乾燥した布などで吹き、水洗いはしないでください。
4.シムビコートの特徴は?
シムビコートは毎日規則正しく使用(定期吸入)する薬ですが、喘息発作時にもこの薬を使用(追加吸入)することが可能な唯一の薬です。
ただしあくまでも救急時の増量が可能というだけですので、定期的に医師に指示された容量は守ってください。
シムビコートの吸入方法