アドエア
吸入ステロイド薬と気管支拡張剤の長時間作用型β2刺激薬を配合した初めての吸入製剤です。これら二つの成分が一緒に作用することで気道の炎症と狭窄の両方を同時に改善し、呼吸を楽にします。作用時間が長いので1日2回の吸入で済みます。
ドライパウダー式のディスカス製剤3種類とエアゾール製剤3種類が発売されています。
ディスカス製剤には28吸入用と60吸入用があります。
ディスカスの1ブリスター中のβ2刺激薬(サルメテロール)の含量はどれもいっしょで50μg、エアゾールの方は1噴霧あたりどれも25μgです。ステロイド(フルチカゾンフランカルボン酸)の量がそれぞれ異なりますので、症状や年齢に応じて使い分けるようにします。小児に適応可能なのは100ディスカスと50エアゾール、慢性閉塞性疾患に適応するのは250ディスカスと125エアゾールです。
作用
この吸入薬には、2種類の有効成分が配合されています。
一つは、フルチカゾンプロピオン酸というステロイド薬です。ステロイドには抗炎症作用があり、気道の炎症をおさえることで喘息発作を起こりにくい状態にします。
もう一つの成分は、気管支拡張作用を持つβ2刺激薬のサルメテロールです。こちらは気道を広げ、呼吸を楽にする役目を持っています。
これら2成分の相乗作用により気道の炎症を抑え長時間にわたり気管支を拡げることで発作や症状が出にくい状態を維持します。 処方対象は、吸入ステロイド薬だけでは効果不十分なやや重い喘息(軽症持続型以上)と慢性閉塞性肺疾患に対してです。毎日定期吸入することが大事です。
喘息の治療に使用する場合
この薬は毎日規則正しく使用する薬で喘息の発作を速やかに鎮める薬ではありません。発作時には別に処方された発作止め薬を使用するか、医療機関を受診してください。
また体調がよくなったと自己判断し、この薬を含めた喘息薬の使用を中止したり、量を加減したりすると病気を悪化することがあります。指示通りに使用することが重要です。
慢性閉塞性肺疾患の症状の改善に使用する場合
体調がよくなったと自己判断し、この薬を含めた慢性肺疾患の薬の使用を中止したり、量を加減したりすると病気が悪化することがあります。指示通りに使用することが重要です。