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風邪をひいてから咳(セキ)が止まらない
− 感染後咳嗽(ガイソウ)

■風邪をひいてから咳(セキ)が止まらない − 感染後咳嗽(ガイソウ)

 「風邪をひいてから咳だけが残る」あるいは「咳が止まらない」といった訴えで外来を受診される患者さんはかなり多いものです。この場合の診断は少しやっかいです。
 一つは咳型喘息やアトピー咳嗽といった8週間以上続く慢性の咳を主訴とする病気の初発症状の可能性と感染後咳嗽(ガイソウと読み咳(セキ)のことです。感冒後遷延性咳嗽とも呼ばれます。)の可能性、あるいは百日咳やマイコプラズマ肺炎やクラミジア肺炎などの可能性があるからです。
 感染後咳嗽とは風邪のあとなど気道炎症を起こしたあとに続く咳のことです。原因は実の所、完全には解明されていませんが、空気の通り道である気管支の表面を覆っている細胞がダメージを受け上気道および/もしくは下気道にも炎症が及んでいるために起こると考えられています。このため、気道からは表面を守るために分泌物が過剰に分泌され本来ならばこのような分泌物を運ぶ繊毛細胞もダメージを受けているためうまく働かず分泌物が痰となって出ないことも咳の原因になっていると思われます。
 また加えて、鼻や副鼻腔といった上気道にも炎症が起こり分泌物が咽頭を刺激することも咳の原因となっている場合があります。さらには強い咳をすることでお腹の中の圧力が高まるために、胃の内容物が逆流し逆流性食道炎を引き起こしていることも咳の原因の一つと考えられています。このように、感染性咳嗽は一つだけの原因ではなく色々な要因がからまって起こっています。


気管支の表面を覆っている繊毛細胞。
炎症を起こすとこの細胞がダメージを受けてうまく痰が出なくなります。
(写真はhttp://remf.dartmouth.edu/images/mammalianLungSEM/source/9.htmlより引用)

2008年3月26日記



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