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喘息の自然経過(その4)
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■喘息の自然経過(その4)

喘息の自然経過(その3)の続きを書きます。
この報告はニュージーランドからの報告で、1972年から1973年までの一年間に生まれた1000人あまりの子供を、9歳から23歳まで14年間にわたりみていっています。(NEJM 2003年 vol. 349 P1414〜1422)。
この研究で重要な所は、喘息の子供だけを取り上げての経過報告ではなく、ある1年間に生まれた、ある地方の子供全員を観察対象にしていることです。ですから、ある地方の子供全員の喘鳴(ぜんめい:ゼーゼーいうこと)起こした子供が果たして14年後にどうなってゆくかがわかります。
この調査では、肺機能のうち1秒率という指標をもとに見ていっています。(1秒率の意味はこの文章の最後に書いています)。
肺機能を何年か毎に測定してゆきます。1秒率は、年齢とともに段々と落ちていきます。不思議なことに、この落ちかたは喘鳴がずっとある子供(この場合は喘息と考えてよい)でも健康な子供でも一緒なのです。普通に考えると、喘息のある子の方が早く肺機能が悪くなるように思いますが、そうではないのです。
では、どこが違うかというと肺機能の計測をはじめた9歳の時点で、1秒率は喘息のある子の方が低いのです。つまり落ち方は同じでも、最初のスタートの時点での高さが、喘息子供の方が低かったのです。
 このことは、喘息ではすでに9歳までに肺機能の障害が起こっていることを示しています。またこの肺機能障害は、思春期から23歳に至るまで残っていました。
 では、どんな子供が喘息になりやすいのでしょうか。この疑問は当然起こってくるはずです。なぜなら9歳の子供が喘鳴を起していても、この子供がずっと喘息になるのか、あるいは一過性の喘鳴なのかを知る術は、その時点ではないわけですから。
 この話は自然経過(5)へ続きます。

注)1秒率
1秒率というのは、肺活量のうち、最初の1秒間でどれだけ息を吹き出せるという割合です。
喘息などで気管支が狭くなっていると、ちょうどストローをくわえて息を吐き出してもらうことと同じようなことがおこっています。 ストローが細ければ細いほど(気管支が腫れて狭くなればなるほど)、抵抗は大きくなり、最初の1秒間にはき出せる量は少なくなり、1秒率は小さくなります。

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