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吸入ステロイドで小児喘息の
自然経過をかえることはできるか
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■吸入ステロイドで小児喘息の自然経過をかえることはできるか

 今日の話題はNEJM. Vol,354 No,19 p1985-1997よりの報告です。
 小児喘息において吸入ステロイドの役割が重要になってきたことは、今までに述べてきました。では、小児喘息の治療として吸入ステロイドを用いた場合、その後の病気の経過を改善することは可能でしょうか。つまり、喘息児の吸入ステロイド治療をなるべく子供が小さい時から始めたら、その後の喘息は出なくなるでしょうか。さて報告の中身ですが、対象は285人の喘息予測指数が陽性の2〜3才児です。フルチカゾン(商名フルタイド)88μgを1日2回吸入する群と偽薬(何の効果ももたない乳糖などがよく使われます)との2群に分けて2年間治療を行ないます。そして治療を中止してからの1年間を観察期間とします。
 主な観察項目は、観察期間中の喘息の症状が出ない日数です。結果ですが、フルチカゾンの吸入をしている最初の2年間ではフルチカゾン投与群の方が偽薬投与群に対して喘息発作が少なかったのですが、止めてからの1年間の観察期間では両群に差はなくなり、喘息の発作が同じように出ました。つまり、フルチカゾン投与の効果は投与している間しか保たず、その後の病気の経過には影響を与えなかったということが結論です。長らく薬剤で小児喘息の経過が変えられるかどうかは小児科医の疑問でしたが、その問いに対する答えが出た論文です。

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