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テオフィリン製剤は 小児喘息の治療にとって危険か ■テオフィリン製剤は小児喘息の治療にとって危険か 昨年来テオフィリン製剤(商品名 テオドール・ユニフィル・スロービッド・テオロングなど)の投与に関連しての小児での痙攣(けいれん、ケイレン)が話題となっています。11月下旬に各新聞等で取り上げられました。 まず,テオフィリン製剤の副作用として痙攣があることは古くから広く知られています。 さてこの話題がきっかけになった論文は日本小児科学会雑誌(107巻10号 P.1356〜P.1360 2003年)に掲載された阿部らの論文です。新潟市民病院小児科で1991年から2002年までの12年間に痙攣を主訴とした833名のうち診療録をもとにテオフィリン製剤の内服またはアミノフェリンの点滴静注を受けていた54名をテオフィリン関連群として検討しています。このうち有熱性痙攣が47例,無熱性痙攣は7例でした。 発作時の血中濃度は42例に記載があり,42例中33例が15μg/ml以下の治療域でした。(テオフィリンの血中濃度が高くなりすぎると,痙攣を起こしやすくなります。)つまり,今まで安全とされていた治療域のテオフィリン濃度でも痙攣が起こるということを報告している点が大きなポイントです。またテオフィリン関連群の痙攣は通常痙攣の治療に使う薬剤でおさまりにくい事も報告しています。 これに対して2005年の日本小児アレルギー学会で小田嶋は,97年から98年にかけて5万3千例を調査し,テオフィリンの使用群と非使用群で痙攣の頻度は各々0.24%,0.36%で差がなく,多くは過量投与でテオフィリンの血中濃度が高かったと報告しています。危険因子としては乳幼児発熱併用薬として抗ヒスタミン剤,市販の咳止め、アルビナ座薬が挙げられるとしています。このためテオフィリンが本当に痙攣という副作用に関連しているかは,結論が出ていないというのが実情で,今後この問題に対するデータが集まってくると思われます。ただし2005年のガイドラインではテオフィリンの役割はかなり後退した記載がなされており『痙攣性疾患のある児には原則として推奨されない。発熱時には一時減量あるいは中止するかどうかあらかじめ指導しておくことが望ましい』とされています(乳児喘息の長期管理・小児気管支喘息治療・管理ガイドライン2005より)。 いずれにせよ小児の喘息におけるテオフィリンの位置付けはかなり後退したことは否めません。現在この問題に関しては小児神経内科医との間で論議があり、今後の研究の推移を見守りたいと思います.
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