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子供の喘息のために
親のタバコは止められるか?
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■子供の喘息のために親のタバコは止められるか?

 タバコの害は言われて久しいことです。また、受動喫煙(他人の吸ったタバコの煙を自分が吸い込むこと)の害も広く受け入れられるようになり、公共の場での喫煙は認められなくなりました。ホテルのロビーや役所には灰皿は置かれていません。
 さて、今回の研究ですがスコットランドからの報告です。喘息を持った子供の親に受動喫煙の害を簡単に説明することで親は喫煙を止めるかどうかが研究目的です。対象はスコットランドの2歳から12歳までの喘息の子供を持っている501家族です。評価基準は唾液中のコチニンという物質で、タバコの煙を吸っているとニコチンの代謝産物であるコチニンが、唾液中に高くなってきます。このコチニンを測定して子供がタバコの煙にさらされているかどうかを判定します。介入群(受動喫煙の害について説明を受けた群)とコントロール群(説明を受けない群)に501家族を振り分けます。介入群は受動喫煙の害について説明を受けます。続いて子供の喘息について害がある可能性の話をされます。また具体的に、1)禁煙方法 2)もし喫煙が止められないなら、他の部屋で吸うように 3)来客があった場合喫煙しないように頼むこと、を教えられます。コントロール群の両親は簡単なパンフレットを渡されるだけで、受動喫煙についての話や、喘息と喫煙についての話は聞かされません。結果ですが、両群ともタバコを吸うのを止めたのは全体で28%にすぎませんでした。止めようとトライしたのは、介入群は47%、コントロール群では44%でした。少しの期間でも実際に止められたのは、介入群で31%、コントロール群で30%でした。また、唾液中のコチニンの濃度は介入群で0.70ng、コントロール群で0.88ng下がっていましたが統計的有意差はありませんでした。結論としては、1)喘息の子供はタバコの煙にさらされている。2)簡単な受動喫煙についての説明だけでは喘息児の保護者のタバコを止めさせることは出来なかった。3)介入群、コントロール群とも実際にタバコを止めたのは低率であった。4)他人の健康のためにタバコを止めるように要求するのは、簡単な介入では無効であった。
(私見) タバコは立派な薬物中毒です。悪いと分かっていてもタバコを止めるのは困難です。ただし、両群とも約30%の保護者がタバコを止めた期間があることも報告しています。禁煙は困難かもしれませんが、子供のため親は努力しています。否定的な面を見るのではなく親はこのような努力をしているという姿勢を積極的に評価したいものです。

(出典 BMJ vol318 1999年 p1456〜p1459)

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