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インフルエンザQ&A
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j1  一昨年新聞紙上で騒がれたようにインフルエンザは老人や基礎疾患(心臓病や糖尿病など)を持っている人では、インフルエンザにかかると肺炎などの合併症のために最悪の場合死亡ということもあります。インフルエンザによって引き起こされる様々の病気や死亡は、毎年インフルエンザワクチンの接種を行うことで予防できます。
インフルエンザワクチンは特に、ハイリスクの人(インフルエンザにかかると重い合併症を起こしやすい人)は接種したほうがよいと思います。
 また、インフルエンザの流行シーズンに妊娠3ヶ月以上の妊婦や、長期にアスピリン治療を受けている子供や、10代の若者も受けることを勧めます。なぜならインフルエンザにかかった後にライ症候群を起こす危険性があるためです。
 今年インフルエンザが流行するかどうかわかりませんが、インフルエンザワクチンの接種は最も効果のある予防方法です。ところが日本では、インフルエンザワクチンに関する誤解、特に副作用が怖いということが誤って信じられているために、残念なことにあまり広く接種されていません。
 そこでインフルエンザについてよく受ける質問についてまとめてみました。一般に受け入れられている誤解を解き、年内(2001年12月までに)にインフルエンザワクチンの接種を受けて下さい。


 なお以下の文章はアメリカのCDC(Centers for Disease Control and Prevention http://www.cdc.gov)/インフルエンザワクチンの項を参照しました。



  1. インフルエンザワクチンを接種した方がよいまたは受けなければよい人はどんな人でしょうか。

    絶対に受けた方がよい人はインフルエンザにかかると合併症をおこしやすい人で、具体的には 以下のような人です。

    ●ハイリスク(合併症を起こす危険性の高いこと)の人

    • 年齢が65歳以上の人
    • 年齢を問わず何らかの介護施設に入っており病気にかかっている人
    • 喘息を含む肺疾患、心血管疾患がある大人、子供
    • 慢性の代謝性疾患(糖尿病を含む)、腎臓病(腎不全)、血液疾患や免疫抑制状態のため入院中か定期的な通院が必要な人
    • 子供もしくは10歳代でアスピリンの長期投与を受けている人
    • インフルエンザの流行シーズン中に妊娠の中期、後期にあたる人

    ●50歳から64歳の人

    このグループは多くの人は、少なくとも一つは慢性疾患にかかっているためインフルエンザにかかった際に合併症を起こしやすくなっています。

    ●ハイリスク(合併症を起こす危険性の高い人)の人にインフルエンザをうつす可能性のある人

    インフルエンザにかかっている人はインフルエンザを他の人にうつします。ハイリスクの人は介護をする人からうつされる危険性があります。そのため、次のグループはワクチン接種をすべきです。

    • 外来 入院を問わず医師、看護婦など
    • 介護施設職員で患者や居住者と直接触れ合う機会のある人
    • 在宅のハイリスクの患者を介護する人
    • ハイリスク患者の家族(子供を含む) 妊婦


    ●妊婦

    • インフルエンザ流行期に妊娠中期以降(14週以降にあたる)になる

    インフルエンザの合併症が高くなるような病気を持っている妊婦の方は、妊娠の時期にかかわらず、インフルエンザ流行シーズンの前にワクチン接種を受けてください。
    現在使用されているワクチンは不活化されており多くの専門家は妊娠のどの時期でもワクチン接種は安全と考えています。

    ●授乳中の女性

    インフルエンザワクチン接種は母体にも乳児にも安全です。
    授乳は免疫力を低下させることはありませんし、授乳している人はワクチン接種をしもよいです。

    ●一般の人

    一般人で、インフルエンザワクチンの接種を望む人は誰でも受けるべきです。また学校や寮などで集団生活をしている人は、流行期にインフルエンザにかかるのを防ぐためにワクチンを受けるのが良いでしょう。

  2. インフルエンザワクチンはいつ頃に接種しなければなりませんか。

    ハイリスクグループに対してもっとも適当な時期は、10月から11月にかけてです。 日本では地域差がありますが、インフルエンザの流行は12月末からはじまり、3月に終わるからです。インフルエンザが流行しだす1月2月に入ってからでは遅いでしょう。

  3. インフルエンザワクチンは本当に効くのですか。

    インフルエンザワクチン接種が毎年すすめられていますが、多くの人はワクチン接種を受けていません。インフルエンザワクチンが有効でないと信じている人もいます。
    これは、ワクチンの接種をされた人の中でも、インフルエンザと似たような症状が出るからです。
    ちなみに普通の風邪に対して、インフルエンザワクチン接種は無効です。このためワクチンは無効と思ってしまいがちです。
    また、実際にインフルエンザワクチン接種をしていてもインフルエンザにかかることもあります。(インフルエンザワクチンはインフルエンザに絶対にかからなくするものではありません。)
    ワクチンに含まれている株と、実際に流行している株とがどれくらい似ているかによってワクチンの有効性は年によって変わります。
    どんなワクチンを作るかは実際の流行の9ヶ月前から10ヶ月前に流行株を予測して決定しています。
    そしてインフルエンザワクチンは、時がたつにつれて変異(ウイルスの構造が変わってゆくこと)していくからです。
    このため、この期間にウィルスが変異してゆくと効きにくくなります。
    またワクチンの効き方は一人一人によって違います。若年健康人でワクチン接種を受けると70%から90%インフルエンザにかからなくなります。
    お年寄りや病人では有効率が下がりますが、それでも病気の重さや重篤な合併症を減らします。
    研究ではお年寄りで入院を70%、死亡を85%インフルエンザワクチン接種で減少させることがわかっています。またたとえウィルスが変異した場合でも、ワクチンはインフルエンザの症状を和らげ合併症や死亡を減らします。

  4. インフルエンザワクチンの副作用が心配なのですが。

    日本で作られるインフルエンザワクチンではウィルスは不活化されており、ワクチンの接種でインフルエンザにかかることはありません。
    多くの人はインフルエンザの恐さを知りません。またインフルエンザワクチンでインフルエンザにかかると思っている人がいます。
    インフルエンザワクチンは他のワクチンと同様に、重篤なアレルギー反応を起こしたりすることがありますが、当院で使用しているワクチンはゼラチンを含んでいないワクチンを使用しています。
    今の所、重篤なアレルギー反応は報告されていません。ワクチンの副反応でもっともよくあるのが、注射部位が痛み、赤くなることです。これは2日程度でおさまりますし、日常生活にさしつかえるような事はありません。
    子供で以前にインフルエンザウィルスにさらされたことのない場合、発熱や関節痛などが見られることがあります。
    この症状は、普通ワクチンを接種してから6時間から12時間後にあらわれ、1日、2日続きます。ワクチンを接種する場合にタマゴにアレルギーのある人は医師に相談してください。

  5. インフルエンザワクチンはなぜ毎年しなければならないのですか。

    インフルエンザウィルスは毎年少しずつウィルスの構造が変化していきます。(抗原変異といいます)このためワクチンは毎年流行しているウィルスに合わせて変えていきます。
    このために毎年違ったワクチンを打つことが必要になります。
    またウィルスをやっつけるタン白質(抗体といいます)はワクチンを打ってから段々と減っていきます。
    このため抗体を増やすためにも毎年インフルエンザワクチンを接種しなければなりません。

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