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自分の体のことは自分ではわからない
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■自分の体のことは自分ではわからない

 秋になり喘息の患者さんも増えてきました。それにつれてゼーゼーという喘鳴(ゼンメイ)が聞こえる重症患者さんも増えます。治療する側としては、「コレコレの薬を使いましょうね」と説明するのですが、中には「いや、自分の体のことは自分が一番わかっているから」と自分で喘息の重症度を決めて、自分の治療を決定する患者さんもいます。何もこれは喘息という病気に限ったことではなく、狭心症であったり、肺炎であったりもします。喘息に限れば、喘鳴(ゼンメイ=ゼーゼーいうこと)がずっとある患者さん、つまり中等度以上の喘息発作がずっと続いていると、息苦しさを感じにくくなります。「これくらいの胸の音は、自分にしたらいつもしてまっせ」「先生そんな大げさな」と患者さんは言いますが、治療する側はハラハラして「大丈夫と違うから、きっちりと薬は吸入してくださいね」と思わず、言わずもがなのことを言ってしまいます。前にも書きましたが、人間は何事にも慣れてしまい、息苦しさにも慣れてしまいます。こんな症状の人が、今まで治療もせずに仕事をよくやってきたなあと、妙な感心もしたりすることもあります。そしてこんな場合には決まって冒頭のセリフが出てきます。自分の体のことは自分ではわからないこともあります。医師の説明にも耳を傾ける広い心を持って下さい。(2006年10月3日)


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